フェンス設置工事の流れ
● フェンスを施工業者に依頼した場合の流れ
1.打ち合わせと現地調査(所要時間: 通常1~2時間程度)
まず、施工業者と対面またはオンラインで打ち合わせを行い、フェンスの目的を明確化します。例えば、「プライバシー確保(目隠し率88.6%のフェンスAB YS3型など)」「防犯強化」「敷地境界の明示」などです。
現地調査では、設置場所の寸法(長さ・幅・高さ)、地盤状況(土質、傾斜)、周辺環境(隣家との距離、道路状況)を詳細に確認します。
例えばリクシルのフェンスABの場合、耐風圧強度(風速42m/s対応)を考慮し、風向きや地域の気象データをチェックすることも必要です。
2.設計と見積もり(所要時間: 2~5営業日)
現地調査データを基に、フェンスの高さ(例:H800mm、H1,200mm)、長さ、素材(アルミ、木調ラッピング、樹脂パネルなど)を決定。
設計では、耐風性(支柱間隔1,000mm以内推奨)、美観(木調カラー:チェリーウッドなど)、近隣との調和を考慮。見積もりは、材料費(例:フェンスAB YL3型で1mあたり約5,000~10,000円)+施工費+オプション費(下桟隙間カバーなど)で提示されます。
2024年以降、デジタルツール(3Dシミュレーションアプリ)で外観を確認できる業者が増えており、その場合は仕上がりのイメージを事前に共有可能です。
3.施工準備
発注後、材料を手配します(リクシル製品なら納期約1~2週間)。
自治体の条例確認(例:高さ2m超で建築確認申請が必要な場合)や、近隣住民への工事通知を実施します。
境界線が曖昧な場合、土地家屋調査士による測量(費用:約5~10万円)を推奨します。
例えばフェンスABのフリーポールタイプでは、ブロック施工か直埋めかを事前に決定します。
注意: 隣地境界線トラブルを避けるため、境界杭や既存塀の位置確認が必須です。
4.基礎工事(所要時間: 1~2日(乾燥時間含む))
支柱用の穴(深さ300~500mm、直径200mm程度)を掘り、コンクリート(モルタル)で固定します。
フェンスABの場合、標準柱(T-8)で約30kgのコンクリート使用が一般的。地盤が軟弱な場合、アンカーボルト併用で補強します。
最近は環境配慮でリサイクルコンクリートを使用する業者が増加してます。
5.支柱の設置(所要時間:半日~1日)
支柱を垂直に立て、間隔(例:フェンスAB推奨ピッチ2,000mm以内)を均等に調整します。
水準器やレーザー測距儀を使い、精度を確保していきます。
フェンスの高さ(例:H1,200mm)やラインの統一性が強度と美観に直結します。
フェンスABの高強度2段柱仕様では、上部補強で耐風性が向上しています。
6.フェンスパネルやネットの取り付け(所要時間:設置長さ10mで約1日)
支柱が固まった後、パネル(例:フェンスAB YL1型)をビスや専用金具で固定します。木調タイプならカシメ加工、スリットタイプなら隙間調整を実施します。
傾斜地では、パネルをカットして対応(フェンスAB切詰用治具使用)
7.門扉やゲートの設置(所要時間: 半日~1日)
出入り口に開き門扉AB(例:YR1型)を設置します。ヒンジや鍵(オプションでスマートロック対応)の動作確認を実施します。
車両用ゲートなら幅3,000mm以上の設計も可能です。
鍵やヒンジなどの機能性を確認します。
8.仕上げと確認(所要時間: 半日)
パネルの高さやラインを微調整し、耐風テスト(揺らし強度確認)を実施します。安全性(鋭利な部分の処理)、美観(色ムラや隙間の均一性)を最終チェック。
近隣との調和も考慮し、植栽や照明とのバランスを確認します。
ここ数年、ドローン撮影で全体俯瞰を確認する業者も登場しています。
9.引き渡しとメンテナンス説明(所要時間: 1時間程度)
完成後、施主立ち会いで引き渡しを行います。「アルミは水洗いでOK」「木調ラッピングは中性洗剤使用」「錆防止不要」などの説明を受け、保証書(通常1~5年)を発行します。
QRコード付きマニュアルで、メンテナンス動画などを提供してくれる業者さんもいます。
● 施工業者の選び方
実績確認: 過去の施工写真や事例(希望フェンスの施工実績)をWebやSNSで確認しましょう。特に、希望デザイン(横ルーバー、目隠しなど)の経験豊富な業者を選びましょう。
資格と技術: 一級建築士やエクステリアプランナー資格保有者が在籍する業者を優先。メーカー認定施工店なら製品知識も豊富です。
保証とアフターサービス: 施工後1~5年の保証や、台風被害時の無料点検サービスがあるかを確認。2025年では、長期保証(10年)を掲げる業者も増加しています。
口コミと評判: Googleレビューや「ホームプロ」などのプラットフォームで、★4以上の評価を持つ業者をリストアップしてください。
● 業者に依頼する際の注意点
要望の明確化: 「フェンスAB YS3型で採光率11.4%を確保したい」「高さ1,200mmで目隠し優先」「予算10万円以内」など、できる限り具体的な希望を伝えるようにします。例えば、カラーであれば「シャイングレー+チェリーウッド」と指定してください。
見積もり比較: 最低3社から見積もりを取り、項目別内訳(材料費、施工費、運搬費)をチェックします。例えば、10mのフェンス設置で総額15万円なら妥当ですが、20万円超は要検討です。
契約内容の確認: 工事スケジュール(例:2025年3月1日開始、3日完成)、キャンセルポリシー、追加費用の有無を書面で明確化しましょう。
トラブル予防: 境界線問題を避けるため、隣地所有者と事前合意を取るか、測量証明を依頼してください。
● 業者に依頼するには
問い合わせ方法: 電話、メール、Webフォームで連絡が基本です。信頼できる業者は初回対応が迅速(24時間以内返信)です。
現地調査と見積もり: 優良業者(例:キロ、エクスショップ)は無料で現地調査を実施します。ドローンやLiDARを使った高精度調査をする業者も増えています。